初登場時のベジータは、数々の星を侵略し、仲間意識を持つこともない極悪人でした。
数少ないサイヤ人の生き残りであり自分に命乞いをしてきたナッパすらも、役立たずは必要なしと判断して止めを刺す外道っぷり。

《出典:ドラゴンボール》
しかし悟空やブルマ、トランクスとの関わりによって徐々に情を覚え、魔人ブウ編では家族のために自爆して魔人ブウを倒そうとするなど、仲間意識が芽生えるようになっていました。
物語終盤のベジータなら、仲間のナッパを殺すことは考えにくいです。ベジータはナッパを殺したことを悔いていないのでしょうか?
ベジータがナッパを殺した理由
そもそもどうしてベジータはナッパを殺したのか。
ナッパを助けたいと思う仲間意識がなかったことは分かるけれども、瀕死のナッパに自ら止めまで刺さなくても良かったと思います。悟空たちとの戦いを控えているのに、わざわざ体力を消耗することにもなりますし。
足を引っ張ったら死んで償え的な過激な発想だったということも考えられますが、ナッパ程度でもこの先戦力として一緒にいた方が仕事が楽になるのは間違いないですよね。
可能性が高いのは、ナッパを元々殺すつもりだった、ということですね。
ベジータはドラゴンボールで不老不死の願いを叶えて宇宙一になろうとしていました。ナッパの前では二人とも不老不死になろうと言っていましたが、ナッパまで不老不死になったら宇宙一になる上で邪魔な存在にしかなりません。
そのため、ナッパはどこかで切り捨てるつもりだったはずです。丁度良い機会だったから止めを刺したのでしょう。
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ナッパも改心する可能性があった
ナッパは決して、ベジータに反抗的な態度を取っていたわけではありません。
単細胞ゆえに多少言うことを聞かない一面もありましたが、基本的にはベジータに忠実に従っていました。
ドラゴンボールを知ったときにラディッツを生き返らせることを最初に提案するなど、ある程度の仲間意識があったことも窺えます。
とは言え根本は極悪人で、地球人たちを楽しんで殺していました。ベジータが改心してナッパをたしなめたとしても、おとしなくベジータに従うかは分かりません。
ただナッパ以上に非道な人物であったベジータが心を入れ替えたわけですし、ナッパも地球で生活していれば改心していた可能性は十分考えられたのではないかな。
ベジータ自身がそうなのですから、ナッパともわかり合えたかもしれない、と後々になって考えることはあり得ると思うのです。
ナッパ以外にも、罪のない人々を殺しすぎている
ナッパも改心する可能性があったと言っても、悪人だったことに違いはありません。
ベジータはナッパ以外に、罪のない人々をたくさん殺しています。作中でもナメック星人の村をひとつ滅ぼしており、彼らはドラゴンボールで復活することもできませんでした。
人造人間18号との戦いの最中にも、トラックの運ちゃんをひとり殺していますね。彼もドラゴンボールで生き返ってはいないです。
ナッパ殺し以上に、こちらの方がベジータにとって罪悪感を抱く出来事だと思います。
過去の罪を受け入れていると思われる
セル編で悟空親子に戦闘の才能の差を見せつけられ、7年間ブルマとトランクスと過ごして家族の温かさを知ります。ベジータの性格が大きく変わったのはセル編から魔人ブウ編までのこの7年間です。
魔人ブウが悟飯を殺したと思った際、「てめえよくも悟飯を殺しやがったな」と発言していることから、ベジータに仲間意識が芽生えていることが分かります。
ピッコロに、罪のない人々を殺しすぎているため死んだら地獄行きになると聞いた際、残念に感じてはいたものの、それほどショックを受けていませんでした。
また、最後に極悪人を除く人物を生き返らせるという条件で自分が生き返ったとき、自分自身驚いている表情をしています。

《出典:ドラゴンボール》
魔人ブウ編のベジータは、改心しているけれども、自分が悪人であることは自覚しています。過去の罪を受け入れているように思えますね。
まあそれがナッパを殺したことまで反省しているのかは不明ですけれども、仮にも自分に助けを求めてきた仲間を殺したのですから、現在のベジータであれば十分罪の意識を感じているのではないでしょうか。
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結論
ベジータがナッパを殺したことを悔いている可能性は十分ある。
ただ性格的に、罪の意識を感じていても、あまりそれを表に出すことはないと思います。
悟空たちに常に一歩退いた距離感で接しているのは、こういう罪悪感から善人になりきれないと思っているため、という考え方もできそうですね。
《ベジータたちとの戦いは18巻から!》