バトルシティ編では、相手モンスターの破壊や、相手ライフに直接ダメージを与える魔法カードの使用は禁止されています。

《出典:遊☆戯☆王》
マリクに洗脳された城之内は、マリクによってデッキをいじられて、禁止カードを大量に入れた極悪デッキと化していました。
城之内が使用した禁止カードは、相手モンスターをすべて破壊する《ライトニング・ボルテックス》、相手に600ポイントのダメージを与える《ファイヤー・ボール》など。
遊戯と海馬も、城之内がこれらを使用した際は大きく驚いていました。しかしマリクの策で命がけのデュエルを強制的にやらされていたので、禁止カードを使用していてもデュエルを中止することができなかったのです。
他のデュエルでは禁止カードを使用している描写はないのですが、「これ禁止じゃね?」って思うカードはいくらかあります。
“直接攻撃系魔法カード” という括りがどこまでを指すのかが不明瞭なんですが、気になるカードを見ていきたいと思います。
前提:トラップカードは関係ない
“直接攻撃系魔法カード” と言うくらいですから、トラップカードは関係ないのでしょう。
ミラーフォースや激流葬は思いっきりモンスターを破壊していますけど、トラップカードだから良いってことですね。ミラフォはバリアを張っているだけだから、そもそも直接攻撃ではないかもしれないけど。
あくまで禁止されているのは魔法カードの話ですので、怪しい魔法カードを見ていきましょう。
パンドラが使いまくり
遊戯と対戦したグールズの一人、ブラック・マジシャン使いのパンドラ。
彼は遊戯との対戦で、禁止されていそうなカードを大量に使用しています。
相手モンスター1体を処刑する《断頭台の惨劇》
相手モンスターを全滅させる追撃の魔法カード《千本ナイフ》
相手モンスター1体を闇に引きずり込む《闇への手招き》
モンスターをリリースしてその攻撃力の半分のダメージを与える《エクトプラズマー》
あたりですかね。
城之内戦とは違い、パンドラが上記を使用したときは、遊戯は驚いている様子がありませんでした。
ですが、パンドラはグールズの人間であり、グールズが卑怯なプレイヤーであることをすでに遊戯は知っています。
イカサマでブラックマジシャンを初期手札に持ってきたことを暴いていましたしね。
洗脳されていたとはいえ友人の城之内とは違い、パンドラは禁止カードを使っていてもなんらおかしくないと最初から考えていたため、反応を示さなかったとも考えられます。
よって、おそらくこれらは禁止カードなのだろうけど、グールズは最初からこそこそ禁止カードを使用していたということなのでしょう。
蟲野郎のインセクター羽蛾
蟲野郎でおなじみのインセクター羽蛾ですが、彼も禁止カードと思しきものを使用しています。
対象の虫モンスター1体を破壊する《殺虫剤》。羽蛾は自分のモンスターに対して発動し、モンスター効果の発動トリガーとしていました。
これも種族限定とはいえ、どう見てもモンスターを直接攻撃していますよね。城之内の《墓あらし》で逆利用され、攻撃力6600ポイントの《インセクト女王》が屠られていましたが……。
ただこれもパンドラと同じく、使用者が蟲野郎ですからね。
城之内のデッキに《寄生虫パラサイド》を勝手に入れるといった姑息な行為もしているくらいですから、禁止カードを使っていてもなんもおかしくない。
たぶん《殺虫剤》もアウトなんでしょうが、羽蛾はやっぱり卑怯な蟲野郎だったということで解決です。
遊戯の《ディメンション・マジック》
バトルシティ編ラストのマリク戦にて、決着をつけるカードとなったのが《ディメンション・マジック》。
原作の効果では、特殊召喚した魔術師の連係攻撃により相手モンスターを破壊するという効果でした。
バトルシティの決勝戦という、審判も見ている中でのデュエルにおいて、まさかの主人公が使用しているやんけという疑惑のカードなのですが……。
テキスト上では、「魔術師の連携攻撃によって」とあるので、これは魔法による直接攻撃ではなく、あくまでモンスターの攻撃と見なされているのかな?
流石に禁止カードであれば審判や海馬が反応しているだろうから、これに関してはセーフだったんでしょうね。理屈としてはやはり連携攻撃だったからか。
何故禁止されている?
結論としては、《ディメンション・マジック》以外は禁止カードだけど、使い手が承知の上で反則行為をしているのだと思われます。
一つ疑問なのは、何故こんなルールを海馬は設けたのか。
まあ明らかに神のカードのためでしょう。
海馬が所持するオベリスクを始めとして、神のカードはトラップは効かないけど、魔法効果は1ターンのみ受け付けます。
召喚するにはかなり重いモンスターであるにも関わらず、《ライトニング・ボルテックス》とかでイチコロなんですよね。
よってすぐに破壊されないようにするために、魔法カードでの直接攻撃は禁止にしたのでしょう。現実ではオベリスクも《地砕き》で瞬殺されるのがオチなんでね……。
自分が有利になるようにルールを設ける大会主催者の社長。まあ原作で強力なモンスターが魔法ですぐやられてたら味気ないので、読者的にもこれで良かったのでしょう。