アフトクラトルの捕虜であるヒュースは、アフトクラトルに帰るために玉狛第二に入隊し、遠征を目指しています。
上層部は当然ヒュースがアフトクラトルに着いてから裏切ることを警戒していましたが、三雲修がヒュースを部隊に入れる交渉をしていたときは、話が頓挫してしまうためヒュースの裏切りの件は一切触れていませんでした。
実際に、ヒュースは遠征でボーダーを裏切るつもりなのでしょうか? アフトクラトルに着いたらヒュースが敵に戻るのか考察します!
アフトクラトルに置き去りにされたヒュース

《出典:ワールドトリガー》
ヒュースはアフトクラトルの忠実な兵士でしたが、大規模侵攻で玄界に遠征に来た際に、ハイレインたちに置き去りにされてしまいました。
ヒュースの主君であるエリン家の当主が、アフトクラトルの次の神候補であるため、ヒュースが反発して敵対する恐れがあるから置き去りにされたとのこと。
ヒュースを抹殺ではなく玄界に置き去りにしているというのは、抹殺しようとすればハイレイン側もある程度の被害を覚悟しなければならないと考えたからだと思います。ヒュースはヴィザすら認める逸材なので、だからこそ敵に回るのが危険だと判断されたのでしょうね。
最初はボーダーを脱走してガロプラの遠征艇でアフトクラトルに帰ろうとしていましたが、ガロプラのレギンデッツから、自分がアフトクラトルに見捨てられたという事実を知ります。
自分が見捨てられた理由はすでに見当がついていると思われ、星の生贄にさせられてしまう主君の元に帰るため、ボーダー側に協力してアフトクラトルを目指すことに決めました。
自身が国に帰ることを最優先にしていることは事実
ヒュースは元々、雨取千佳(あまとりちか)を次の神にするため、千佳を「金の雛鳥」と呼んで誘拐しようとしていました。
玄界に置き去りにされてからは玉狛お預かりの捕虜となりましたが、捕虜とは思えないほど丁重に扱われ、陽太郎を始めとして玉狛の面々とは仲良くしています。
レギンデッツから真相を知った後は玉狛第二に入隊し、アフトクラトルへの遠征選抜に自分も行くため修たちに力を貸すことになりました。
当然部隊に入隊するという話になったときは、玉狛内部でもヒュースを信用できないという話が挙がりましたが、ヒュースは国に帰ることが最優先であるため金の雛鳥はどうでもいいと言っています。

《出典:ワールドトリガー》
嘘を見抜くサイドエフェクトを持つ空閑遊真(くがゆうま)が、ヒュースは嘘を言っていないと太鼓判を押しているので、ヒュースはボーダーを裏切るつもりなのではなく、本当に国に帰って主君の元に戻りたいだけなのだと推察できます。
少なくとも、最初から裏切る前提でボーダーに入隊したわけではないでしょうね。ヒュースは嘘をついて敵を騙すようなタイプではなく、得がなくても思ったことを堂々と言う実直な人物です。
雨取千佳を誘拐できればエリン家の問題は解消されるが……
懸念材料なのは、ヒュースが現在ボーダーを裏切るつもりがなかったとしても、千佳を誘拐できればエリン家の問題も解消されるという事実があること。
ヒュースは自分の主君を次の神として生贄にしたくないでしょうから、そのためには金の雛鳥である千佳を誘拐してハイレインに献上できれば、ハイレインとも和解して主君の安全は保証されます。ハイレインも本当は千佳を次の神にしたいですからね。
今はアフトクラトルに帰ることしか考えてないにしても、実際にアフトクラトルに着きさえすれば、その後ヒュースがどう動くかは予想できません。
ヒュース自身も、今はアフトクラトルに帰ることしか考えていないから、遊真の嘘発見器に引っかからないだけかもしれません。アフトクラトルに着いた後に心変わりすることは十分にあり得るんですよね。
義に厚いヒュースが千佳たちを簡単に裏切るとは思えない
ヒュースは自分を育ててくれたエリン家に対しての忠義心が高いように、義に厚い人物だと思います。
玉狛の面々はヒュースに親しく接しており、千佳たち玉狛第二のメンバーもヒュースを仲間として扱っています。
陽太郎とは特に仲が良く、ガロプラが襲撃してきたときなどは陽太郎が隙だらけだったにも関わらず、陽太郎を傷つけたり人質に取ったりすることもなく、陽太郎に独り言で別れを告げていました。

《出典:ワールドトリガー》
ヒュースの心情がはっきりと描写されていないため、ヒュースがボーダーや玉狛の人たちをどう思っているのかは不明ですが、悪感情を抱いているということはないと思います。敵国の人間と接している態度には見えません。
義に厚いヒュースが、親しみを持って接してきていた千佳たちを簡単に裏切るとは思えないんですよね。そこまでドライな人ではないと思います。
敵に戻るかはエリン家次第
ヒュースが自発的に裏切りを働くのは考えにくいのですが、今後敵に回るかどうかはエリン家次第です。
ヒュースがいくら千佳たちに義理や友情を感じているとしても、優先順位では主君が一番でしょう。エリン家がボーダーの敵に回るのであれば、ヒュースも敵になってしまう可能性が高いと思います。
ただこれだけピックアップされ玉狛の面々と仲良くなったヒュースが、ただの敵に戻るのはメタ的に考えにくいかなあと思ってしまいますけどね。
一時的に敵として再び戦う展開はあるかもしれませんが、なんだかんだ最終的にエリン家ごと味方になる展開を予想しています。ハイレインっていう、共通の敵になりやすい存在もいることですしね。
まとめ
ヒュースは義に厚い人物なので、ヒュースを丁重に扱ってきた玉狛の面々を遠征で裏切るつもりは本当にないと思います。ただし主君の元に戻った後は、主君がボーダーの敵に回るのならヒュースも敵に戻るのではないでしょうか。
ヒュースの主君がどのような人物かで、ヒュースの今後が大きく変わりそうですね。子供を拾って家族のように育てているお人好しという話から、優しいお年寄りをイメージしていましたけど、高いトリオン量を持っているのなら若い人物である可能性もあります。
エリン家の当主が若い女性だったら、物語的にもドラマチックでヒュースがヒーローっぽくなるなあ。ハイレインに狙われた主君が黒トリガーとなって、ヒュースがハイレインに反逆する展開も面白そう。
《ヒュースが登場する大規模侵攻編は6巻から!》