【ドラゴンボール】ピッコロの発言で、悟空の技が魔族に近いとはどういう意味か

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ピッコロ大魔王を倒した後、3年後にピッコロの生まれ変わりがやってくる天下一武道会に悟空たちが出場します。

ピッコロは父親の仇として悟空の命を狙っており、天下一武道会に悟空が出てくると思って修行を重ねていました。

また、悟空も神様からピッコロの分身が生きていると聞かされ、天下一武道会で倒すため神様の下で3年間修行してきます。

天下一武道会にて悟空がチチを場外に吹っ飛ばして勝利した際、ピッコロが何やら意味深な台詞を述べていました。

《出典:ドラゴンボール》

「妙だ…あの技は我々魔族に近い」

悟空は魔族なの? と思わせる台詞ですが、このあとなにもそんな話にはなりません。一見すると未回収の伏線みたいですが、この台詞にはちゃんと意味があるのです。

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ピッコロは何を見て魔族に近いと思ったのか?

悟空とチチとの戦いの中で、ピッコロはどの部分を見て魔族に近いと思ったのか。

チチを倒すときは、高速で寸止めの攻撃を行って、拳の風圧で場外まで吹き飛ばしていました。

《出典:ドラゴンボール》

これは特に技名のあるものではなく、まっすぐ行って右ストレートしただけだと思うんですが、これのどの辺が魔族らしいのかという疑問があります。ピッコロがこんな技を使ったことはないし。

ピッコロが魔族に近いと思ったのは、おそらくこの風圧で吹っ飛ばしたことではなく、悟空の攻撃の動作や戦い方のことを指していたのだと思われます。

読者には悟空の攻撃が速すぎて見えていませんが、ピッコロは悟空の動作を正確に見きっていたはず。その動きが、魔族の動きに似ていると思ったんでしょうね。

魔族とはピッコロのこと

ピッコロが魔族に近いと言ったのは、つまり自分の動きに近いと思っての台詞だと思います。

このときのピッコロは自分を魔族と称していた(ナメック星人であることは知らなかった)ので、自分と戦い方が似ていれば、魔族と似ていると判断するでしょう。

ではなぜ、悟空の戦い方がピッコロに似ていたのかというと、ヒントはピッコロとシェンの戦いにあります。

神様が人間の姿を借りてシェン選手としてピッコロと戦うことになるのですが、ただの人間として侮っていたピッコロは、シェンが人間離れした強さを見せてきて驚いていました。

そのあとシェンにナメック語で話しかけられたことで、シェンが神様であることに気がつきます。

そのときピッコロは、「やっと貴様の正体が分かったぞ。やけに戦い方がこの俺に似ているわけだ」と発言。

ピッコロと神様は元々同一人物ですし、お互いナメック星人でもありますから、戦い方に共通点が多々あるのでしょう。神様も魔族のような戦い方をするというわけです。

ピッコロはここで初めて、神様が下界に関与していることを知ります。そしてこれが、前述の悟空に対する台詞への伏線回収ともなるのです。

悟空が神様から修行を教わったことに気付いた

悟空は神様から修行を教わっていたので、悟空の戦い方は神様に似通っているはずです。(実際はミスター・ポポが教えていることが多かったみたいですが、ミスター・ポポも神様から教わったことを悟空に教えていると思います)

神様に似ているということは、つまりピッコロにも似ているということになります。ピッコロが、悟空の動きは魔族に近いと思ったのはこのためです。

悟空が3年間神様の下で修行していたことをピッコロは知りません。なので、この時点でのピッコロは、どうして悟空が自分と似た戦い方をしているのかが疑問だったのです。

シェンとの戦いで神様が自分を倒すために下界に関与してきていることを知って、悟空に修行をつけたことにも気がついたものと思われます。このときに、悟空の動きが腑に落ちたというわけです。

結論

ピッコロが「あの技は我々魔族に近い」と思ったのは、悟空が神様から修行を教わったためにピッコロと戦い方が似通っていたため。

ドラゴンボールは未回収だと思われていた伏線が、意外ときっちり回収されていることがあるんですよね。作中で回収する描写が描かれていないだけで。(まあ後付けになっていることもあるだろうけれど)

何度も読み返しているとそういう意味だったのかと新しいことに気付かされたりするので、鳥山明先生はやはりすごいです。

それはともかく、ミスター・ポポにばかり悟空の面倒みさせて、神様は悟空の実力も把握していないとか、彼は3年間なにをやっていたんだろうかw