フリーザの幹部の中でも最も強いのがギニュー特戦隊。
隊長のギニューが束ねる5人の集団で、ドドリアとザーボンを倒したベジータですら恐怖し慌てふためくほどの強さを誇ります。
ドラゴンボール争奪戦に加勢させるため、フリーザがナメック星に呼び出しました。到着してすぐスカウターでベジータたちを捜し出し、早速ドラゴンボールを7つ全て奪うことに成功しています。
ギニュー特戦隊は一人一人が当時のベジータを遙かに上回る戦闘力を持ち、悟空が到着するまでは3人がかりでリクーム一人を相手にしても歯が立ちませんでした。
しかし、その中のグルドという隊員だけは、他の4人より戦闘力が数段劣っています。おそらく当時の悟飯とクリリンよりも低く、戦闘力はせいぜい1万あるかないかくらいだと思われます。
代わりに超能力を使うことができるのですが、それを踏まえた上でも、グルドは他の隊員並に強いと言えるのでしょうか?
グルドとは

《出典:ドラゴンボール》
ギニュー特戦隊の一人で、緑色の体色で背が小さいやつがグルドです。名前の由来はヨーグルト。
ベジータ・悟飯・クリリンの3人がギニュー特戦隊と戦う際、じゃんけんで誰が戦うか決め、最初に戦うことになったのがこのグルド。
他の隊員の戦闘力は3、4万程度だと思われますが、グルドは戦闘力1万程度のクリリンと悟飯に押されっぱなしで、二人の動きを目で追うこともできていませんでした。
クリリンも戦闘前にグルドを見て、「あいつだけはてんで大したことないぞ。なんであんな奴が混じってんだ」と困惑していました。戦闘力は当時のクリリンよりもかなり低いことは間違いないでしょう。
しかしグルドは『時間を止める能力』『金縛りの術』を使うことができ、これらを用いてクリリンたちを追い詰めました。
クリリンたちに止めを刺す直前、ベジータに不意打ちで殺されてしまいます。他の隊員はグルドが死んだことに多少驚いていましたが、特にそれでベジータたちへの警戒を強めることはありませんでした。仲間からのグルドへの評価はその程度だったのかもしれません。
グルドの能力
作中で登場したグルドの能力は二つ。
ひとつめの『時間を止める能力』は、冷静に考えるとものすごく強力な能力だと思います。グルド以外のすべての時間が止まるわけですからね。
止められる時間はそう長くなく、時間を止めてその場を離れてから敵を捕捉するくらいまでの時間が限界でした。しかも止めている間の攻撃はエネルギーの消耗が激しすぎるようで、基本的に攻撃前に能力を解除する必要があるようです。
クリリンたちは気で相手の位置がわかるため、能力解除後にグルドの位置を即把握し、すぐに攻撃に転じていました。これによりグルドは追い詰められていきます。
そこで滅多に使わないらしい『金縛りの術』を発動。こちらは時間を止めるのではなく対象の動きを止める術で、グルドのとっておきの技。
ベジータが加勢してくれなければこの能力でクリリンと悟飯は敗れています。少なくともクリリンと悟飯二人がかりで倒すことはできない強さを持っているということですね。
他の隊員並に強いのか?
敗因がベジータの不意打ちだったため、最初から1対3なら少しは状況が違ったかもしれませんし、ベジータと1対1で戦えばグルドが勝つかもしれません。
しかしリクームは3人がかりで不意打ち込みでも倒すことはできず、いくら攻撃しても大きなダメージを負いませんでした。
戦闘力が低いということは、パワー、スピード、耐久力すべてに影響しているはず。ベジータの一撃で首を刎ねられてしまうくらいなのですから、常にグルドだけは負ける危険があると言えます。
時間を止める能力も金縛りの術も、グルド単独で戦う分には効果が薄そうです。術を使いながら攻撃をするのが大変だったり、そもそも戦闘力が低くていくら相手が動けなくてもダメージを通せなければ話になりません。
そう考えると、やはりグルドは他の隊員より弱いと言っても差し支えないと思います。いくら特殊な技が使えても、戦闘力の差というのはこの世界では非常に大事なものです。
見方を変えれば、仲間と組むと強いと思うんですよね。特に金縛りの術であれば仲間は動けますから、グルドが相手を止めて他の隊員が攻撃するといった、アシスト特化の戦い方であれば十分有能だと思います。
おそらくギニュー特戦隊として入っているのも、そういったサポート方面の強さを買われたんじゃないでしょうか。単独での強さは元々あまり期待されていないと思います。
グルドも自分の実力を自覚して、一人で格上相手と戦わなければ良かったんですけどね。調子に乗りたい年頃だったんでしょう……。
まとめ
グルドは他の隊員よりも戦闘力が大きく劣るため、単独では他の隊員よりも弱いと思われます。仲間と協力して戦えば、他の隊員並に貢献できる人材ではあったのでしょう。
余談ですが、ギニュー特戦隊がナメック星に到着後、ベジータたちを追いかけたとき、5人ともベジータが驚くほどのすごいスピードで追いついていました。
しかしグルドにそんなスピードはないはずなのに、なぜ他の4人についていくことができたのか。きっと、移動中に何度も時間を止めて離された距離を縮めていたんでしょうね。みんなに置いてかれないように一人頑張っているグルドかわいい。
《フリーザ編は21巻から!》