悟空が愛用していた乗り物、筋斗雲。
雲に乗って高速で空を移動するというロマンあふれる乗り物で、悟空が少年期の頃は頻繁に登場していました。
サイヤ人編以降になると、舞空術で自ら空を飛べるようになり、筋斗雲よりも速いスピードで移動できるようになったため、登場機会は減っていきます。
筋斗雲には気になる疑問点があるので、今回は筋斗雲について考察していきます!
筋斗雲とは

《出典:ドラゴンボール》
悟空が亀仙人に仕えるウミガメを助けたことで、そのお礼としてもらったもの。
二人くらいまでしか乗れないサイズの小さな雲で、心の清らかな人物のみ乗ることができます。心が汚れている人は雲をすり抜けてしまい、乗ることができません。
時速1800kmで所有者の意のままに飛行でき、バズーカ程度では破壊されることがない、便利な乗り物です。少年期の悟空は空を飛べませんし、走ってもそこまで速くはないので、世界中を移動する乗り物として重宝していました。
普段はどこか空に浮かんでいるみたいで、所有者が筋斗雲を呼ぶとすぐにやってきます。亀仙人から悟空へと贈与されたように、筋斗雲自体が所有者を認識しているようですね。
悟空が亀仙人からもらった筋斗雲は、ピッコロ大魔王の手下に破壊されてしまいました。その後、カリン様が所有する大きな筋斗雲を一部ちぎってもらっています。
悟空が大人になってからはほとんど使われなくなったため、悟空→悟飯→悟天へと譲り受けていきました。しかし悟飯と悟天もすでに筋斗雲以上の速度で空を飛べるため、あまり活躍しているシーンはありませんでした。
昔は当たり前のように存在し、人々の間で知られていたようですが、人の心が悪くなり乗り手が滅多にいなくなったことで、見かけることがなくなったとジングル村の村長が語っています。
筋斗雲に乗れる人の基準は?
心の清らかな人物しか乗ることができない筋斗雲。作中で乗ることができた人物は、悟空、悟飯、チチ、ウパ、ランチ、アラレちゃん、ガジラ、人魚のみ。
元々の所有者であった亀仙人はかつては乗れたはずですが、悟空に渡す時点では乗れなくなっていました。武道に真剣だった時期はスケベじゃなかったのかもしれませんね。
また、筋斗雲の所有者であるカリン様、悟飯から譲り受けられた悟天も乗ることができるでしょう。それから、完全版34巻ではウーブが悟空から筋斗雲を譲り受けていました。
ブルマやクリリンは乗ることができません。二人とも悪人というわけではないのですが、ブルマは身の危険を感じたら自分優先になるところやわがままなところ、クリリンは女性にもてたいという俗物的な気持ちを持っていたからですかね。
同じような条件として占いババが用意した戦士・アックマンが、悪の心を増幅させて爆発させるアクマイト光線という必殺技を使っていました。
アクマイト光線は、悟空が筋斗雲に乗れることを知っている亀仙人ですら、悟空が浴びたらやばいと思っていました。実際は悟空に悪の心が一切なかったために大丈夫でしたが、筋斗雲とアクマイト光線では基準が違うことが予想できます。
筋斗雲は悪の心というより、不純な人間が乗れなくなるのだと思います。基本的に嘘をつかずに生きている人が乗れるイメージが強いですね。ブルマやクリリンは見栄を張ったり嘘をつくところがあるので。
筋斗雲には人格がある?
筋斗雲は乗り物と認識している人が多いと思いますが、人格があると思われるような描写がいくつかあります。
悟空と悟飯は筋斗雲に話しかけるシーンが多々あります。ピッコロ大魔王の手下に筋斗雲が破壊されたときは「筋斗雲が殺された」と表現しており、筋斗雲の仇とまるで生物のように扱っていました。
筋斗雲が所有者を認識し、所有者の呼びかけに応じてやってくるところを見ても、普通の道具ではないですよね。まあ、現代社会も「Hey Siri」でSiriが起動するので、筋斗雲も似たようなものなのかもしれないですが……。
しかしカリン様の巨大な筋斗雲をちぎってもらっているところを見ると、ひとつの筋斗雲にそれぞれの人格があるという感じではなさそうですね。悟空たちが筋斗雲に話しかけているのは、愛車に話しかけるバイク好きと同じで、あくまで乗り物への愛情なのでしょう。
まとめ
時速1800kmで空を飛べて、しかもかさばらないという夢のようなアイテム。筋斗雲を必要としなくなる本作のキャラクターたちはやはり化物ですわ。
現実世界に筋斗雲に乗れる人はどれくらいいるのだろうか。幼児は乗れるだろうけど大人で乗れる人はほとんどいなさそうですね。そもそも時速1800kmで移動したら向かい風で落下して死にますw