【ドラゴンボール】ピッコロと悟飯の師弟関係がまるで親子のようで好き

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『ドラゴンボール』の師弟関係と言えば、真っ先に思い浮かぶのがピッコロと悟飯。

元は大魔王として恐れられるほどの極悪人だったピッコロと、ピッコロにとって宿敵となる悟空の息子の悟飯は、本来なら敵対する関係となるはずでした。

それが紆余曲折あってピッコロが悟飯に戦いを教えることになり、そこで師弟の絆が生まれていきます。悟飯は魔族のピッコロが心を入れ替えるきっかけとなったキャラクターで、まるで家族のような信頼関係が生まれることになります。

主人公の宿敵だったピッコロが、主人公の息子と成り行きとは言え師弟関係になるというのは読者もびっくりな展開でしたし、それによるピッコロの変化は感動ものでしたね。

この二人の師弟関係はまるで親子のようでもありました。二人の関係について詳しく見ていきます!

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ピッコロが悟飯の師匠となった経緯

ピッコロは世界征服を企み悟空を殺そうとしていた悟空の宿敵でした。しかし、サイヤ人が地球に襲来してきたことで、単独では倒せないと思ったピッコロは、悟空と手を組んでサイヤ人と戦うことになります。

ラディッツを倒した後、1年後に更に強いサイヤ人がやってくると聞いたピッコロは、悟飯を1年後の戦いでの戦力とするため、誘拐して自分が鍛えることにします。自分と同じ実力の悟空はラディッツ戦で死んでしまいましたし、クリリンたちでは悟飯を満足に強くできないと思ったためですね。

あくまでサイヤ人戦のために悟飯を育てているだけであり、悟飯を大切に扱う気持ちはありませんでした

その教育方法は非常にスパルタで、悟飯の潜在能力を引き出させるために岩に投げつけたり、まだ4歳の子供に半年間サバイバルさせたりなど、悟飯が死んでもおかしくないような修行を行っていました。

また悟飯を修行させるとき、「立派な魔族にしてやる」とこっそり発言しており、あわよくば幼い悟飯を洗脳教育して自分の仲間にさせようとしていたように見えますね。まだこの時点ではピッコロの悪人要素は抜けていませんでした。

悟飯と修行する内に情が移っていく

悟飯を魔族にしてやるとか言っていたピッコロさんですが、悟飯と修行する内に、逆にピッコロの方こそ悟飯に情が移っていきます。

ピッコロにとって、悟飯は生まれて初めて敵意を向けてこない存在でした。生まれてからずっと悟空を殺すために修行し続けていただけですからね。ピッコロ大魔王の生まれ変わりなので家族もいないですし、ピッコロにとって周囲の人々は敵だという認識しかなかったことでしょう。

ですが悟飯は最初こそピッコロを恐れていたものの、一緒に修行する内にピッコロを慕うようになり、反抗もせず素直に一緒に修行していきます。ピッコロと敵意のない会話ができる相手は悟飯が初めてだったわけです。

後に、「オレとまともに喋ってくれたのはお前だけだった」と悟飯に発言していることからも、悟飯がピッコロにとって唯一無二の存在になっていたことがわかります。

以下の記事で詳しく考察していますが、ピッコロは魔族として生まれてきたことを恨んでいたのではないかと思うのです。悟飯のおかげで魔族としてではなく、一人の人間として過ごすことができて、悟飯が大切な存在になっていったのだと思います。

関連記事:【ドラゴンボール】ピッコロは魔族として生まれたことを恨んでいた?

サイヤ人戦では、悟飯を狙っていた栽培マンを殺したとき、悟飯を助けたのではなくウォーミングアップのためだと言っていました。ツンデレっぽい発言ですが、ピッコロは悟飯を大事にしているわけではないと主張しています。

ですがナッパ戦にて、はっきりと悟飯をかばって身代わりとなります!

《出典:ドラゴンボール》

《出典:ドラゴンボール》

間近で見ていたクリリンも、ピッコロが悟飯を庇うことに驚く表情をしていたのが印象的ですね。クリリンはピッコロの過去を知っているからこそ、ピッコロが以前と大きく変わったのだと感じたはずです。

最初はあくまで戦力として利用するためだけに悟飯を育てていたつもりなのに、最期は悟飯をかばって死ぬという、師匠として理想的な死に方を遂げたのがかっこよすぎる。このシーンでピッコロを好きになった人は多いでしょう。

ピッコロがこの後も素直に界王星で修行したり、フリーザと一緒に戦ったりしたのも、ここで悟飯をかばって死んだという事実があるからだと思います。もうこれで悪人ぶる必要もなくなったんですよね。このときからZ戦士たちはピッコロを敵として見なくなりました。

悟飯にとってピッコロはもう一人の父親

悟飯にとってピッコロはもう一人の父親みたいな存在だと思います。

自分を(スパルタだったとはいえ)育ててくれて、更に自分を護って死んだ人ですからね。悟飯がナメック星に行く動機も、ピッコロを自分の手で生き返らせたいという想いでした。

フリーザとの戦いでは、悟飯が逆上してフリーザを攻撃するのを見たときに「成長したな、うれしいぜ」と褒めており、元気玉でフリーザが死んだと思ったときは悟飯の頭をなでていたりと、もはや完全に悟飯の保護者になってました。

セルとの戦いの前では、悟飯はピッコロと同じ服で戦いたいと言って服を作ってもらっています。悟空が道着で戦う中、悟空よりもピッコロの衣服を優先するとは、悟飯も相当ピッコロ好きのようですね。

ただ魔人ブウ編では、悟空と同じ道着で戦いたいとキビトにリクエストしていました。悟飯にとっては、悟空もピッコロも同じくらい慕っているんでしょう。

悟飯への理解度は悟空よりピッコロの方が高い?

悟飯とピッコロの関係で強く印象に残ったシーンは、セル戦のとき。

悟空は悟飯が怒りでパワーアップすればセルを倒せると計算し、悟飯とセルを戦わせます。しかしなかなか怒らずに戦う意欲を見せない悟飯は、セルに一方的に痛めつけられてしまいます。

その様子を見ていたピッコロは、悟空に対してその作戦は間違っていると指摘しました。悟飯は悟空と違って戦いが好きではなく、戦闘にプライドを持っているわけでもない子供なため、なぜ悟空が助けてくれないのかと思っているのだと激昂します。

《出典:ドラゴンボール》

この悟飯の気持ちを代弁するときの台詞がいいですね。悟飯の気持ちを理解して悟飯の立場で心情を説明しているのが、すごく人間くさいです。

自分もかつては戦いが好きじゃない悟飯に無理矢理修行させて戦わせていたのに、今ではこんな台詞を放っていることから、悟飯への気持ちが師弟関係だけではなく親心のようなものも持ち始めてきているように思えます。

悟空もピッコロに説得されて、悩んだ末に悟飯を助けることを決意していました。悟空の作戦(悟飯を怒りで覚醒させる)は実質的に成功したとはいえ、悟飯の気持ちを理解していたのはピッコロだったのは間違いないでしょう。

そもそもセルが悟飯以外の人たちを殺そうとしたり、16号を破壊したから悟飯が超サイヤ人2に覚醒することになりましたが、おそらく悟飯がこのままセルに痛めつけられていたら、覚醒することなく死んでいたのではないでしょうか。自分への痛みで大きな怒りを出せるタイプの人ではないのでしょうし。

セルジュニアによってみんなが殺されそうだったとき、悟空は「みんなすまねえ。こんなはずじゃなかった」と言っています。悟空は当初、悟飯が痛めつけられれば怒りで覚醒するはずと考えていたのだと思います。

悟飯の潜在能力を見抜いていたのは悟空ですが、悟飯の気持ちを理解していたのは悟空よりピッコロでした。セルに殺されることが分かっていても悟飯を助けようとしたピッコロは、もう悪人ぶることもやめていてすっかり良い人になっていましたね!

まとめ

ピッコロと悟飯の師弟関係はまるで親子のようでした。元々は宿敵になるはずの立場だった上、種族も違うのにこれほど信頼し合っているのがすごく良いですよね。

戦いの師匠と言えば、亀仙人と悟空たちもそうですが、ピッコロと悟飯の信頼関係はやはり別格でした。ピッコロが悟飯をかばって死ぬシーンは何度読んでも泣ける名シーンだと思います!

《ピッコロが悟飯を修行させるサイヤ人編は17巻から!》