【遊戯王】マリクにラスボスたる風格と強さを全く感じられない……

バトルシティ編のラスボスであった、マリク・イシュタール。

レアカード窃盗集団『GHOULS(グールズ)』の総帥で、千年ロッドと神のカード《オシリスの天空竜》《ラーの翼神竜》の所持者でした。

バトルシティでは準優勝という成績で、最後まで遊戯を苦しめたプレイヤーです。実績も実力も申し分ないような気がするのですが、本編を読んでいるといまいち彼からラスボスの風格と強さを感じられません。

王国編のラスボスであったペガサスは、「相手の心を読む千年眼」「カード創造者ゆえのチートカード使用」「海馬に圧勝する」とラスボスたる風格がばっちりありました。

それに比べてマリクの戦績はラスボスにしてはぱっとしません。結果だけ見ればバトルシティ準優勝なのですが、試合展開を見ていると情けないところが多いのです。彼のデュエルを見ていきましょう。

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遊戯戦:オシリスの過剰な攻撃力アップコンボを逆利用されて敗北

マリクの初戦は、千年ロッドで人形を操作してデュエルした遊戯戦。使用したデッキは、サブデッキとも言える《オシリスの天空竜》を主軸としたデッキでした。

遊戯が初めて神のカードと戦う試合であり、オシリスのチートじみた強さを十分に感じられる一戦でした。オシリスへの対処法が思いつかなくなり、唯一遊戯が「勝てない」と思わされた戦いです。

オシリス自体は確かに強いのですが、マリクのデッキ構築には疑問が残ります。ゴッド・ファイブと名付けたコンボを使用していましたが、その名の通り5枚のカードを揃えなければコンボが成立しないという、くそ重たいコンボを使っていました。

《出典:遊☆戯☆王》

手札制限を外しオシリスの攻撃力を無限に上昇させていく……というコンボでしたが、攻撃力5000とか6000ですでに十分すぎるほど高く、それ以上の攻撃力なんて過剰すぎて必要ありません。攻撃力で叩き潰せる相手ならそこまで攻撃力が上がる前に倒せますし。

逆にゴッド・ファイブを遊戯に利用されて、デッキが切れるまでドローを繰り返してしまう無限ループ状態にはめられ敗北しました。

そもそもゴッド・ファイブが揃ったからいいものの、コンボカードが多すぎて手札事故を起こす可能性も高かったと思います。ただでさえ神を召喚するコストが重いのに、無限の手札なんて採用していたらなおさら回らなくなります。

マリクにとってはメインデッキではないとはいえ、神のカードを所持するラスボスのくせにバトルシティ中盤で遊戯に負けています。うーん、無敵のペガサスさんを見習ってほしいですね。

遊戯戦:城之内を洗脳し指示するも表遊戯に実質敗北

2戦目はマリクが直接戦ったわけではありませんが、城之内を洗脳して遊戯と戦わせています。

洗脳された城之内のデッキは禁止カードを大量投入した極悪デッキに改造されています。基本は洗脳された城之内が自分の意志でデュエルしていましたが、要所要所はマリクが指示していました。

途中から表遊戯が戦うようになり、千年パズルを城之内に渡してしまいます。表遊戯はまだこの時点では闇遊戯に劣る腕前なので、マリクが指示する城之内なら勝てて当然。

しかし洗脳された城之内が徐々にマリクの言うことを聞かなくなり、千年パズルを海に投げ捨てることや、エクスチェンジでレッドアイズブラックドラゴンをもらうことを拒否してきます。

それでも最後は《デス・メテオ》を使わせることにマリクの力を全て注ぎ込み、遊戯を倒そうとしました。けれども遊戯が《精霊の鏡》を使ったことで、もし城之内に魔法効果をはね返していたら城之内は敗北しています。

結局遊戯が城之内を命がけのデュエルから救い出すためにわざと敗北したため、一応マリクの勝利。とはいえ、あくまでデュエル内容では表遊戯に負けていたとマリクも自覚していたため、めっちゃ悔しがっていました。

《出典:遊☆戯☆王》

表遊戯には散々お前が敗北者だと煽られ、ましてや城之内の洗脳も結局最後は解けちゃっていますし、遊戯も城之内も生き残ります。マリクの完全敗北という印象が強い試合ですね。

孔雀舞戦:舞にボコボコにされるも、ラーの翼神竜の謎仕様により勝利

バトルシティ決勝トーナメント一回戦での孔雀舞戦。マリクが姿を現してデュエルするのはこれが初めてです。

また、これまでのデュエルは表マリクによるデュエルでしたが、リシドが(マリクのせいで)気絶したことにより、裏人格のマリクへと変貌します。

最初はリシドをマリクだと誤認させようとしていましたが、今まで人形を通して会話していた口調と全く違うリシドをなぜマリクに見せかけようとしたのかは不明。しかもそのせいでリシドにラーの翼神竜のコピーカードを使わせて、ラーの怒りでリシドが気絶して城之内に負けています。リシドかわいそう。

舞はデュエリストとしては一流ですが、流石に遊戯や海馬に並ぶほどではないはず。マリクの強さを見せつける当て馬としては丁度良いレベルなのかなと思っていたのですが……。

蓋を開けてみれば舞にボコボコにされるマリク。初っぱなから《命の綱》の効果で手札を全部捨てて攻撃力1900のモンスターを蘇生し、遊戯にも戦術ミスを指摘されています。

《出典:遊☆戯☆王》

このあとモンスターを倒されたときに5枚ドローできる《遺言の札》で手札補充するのですが、別に元々伏せていたわけではなく、《命の綱》で手札を全部捨てた後にドローしたカードです。普通にこれ引けてなかったらマリクは何もできなかったことでしょう。

しかも《遺言の札》はトラップカードなのですが、まさかのセットしたターンに発動。トラップカードはセットした次のターンからじゃないと使えないのに、セットしたターンにモンスターを返り討ちにされちゃったことで、焦ってルール無視して《遺言の札》を発動しています。マリクさんさぁ……。

審判が無能だったため不正に気づかれずデュエル続行。舞にラーを奪われるわ、モンスターを罠にかけたら逆にそれを利用されてラーの生け贄を用意されるわ、舞に翻弄されまくります。

《出典:遊☆戯☆王》

自分の策が裏目裏目となってしまうマリクさんの表情が、無理して余裕ぶってるように見えてくる……。

ここまでのデュエル展開は完全に舞がマリクを上回っています。マリクは闇のゲームで舞に精神攻撃していましたが、それすらもうまくかわした舞の方が一枚上手でした。

しかし舞が召喚したラーの翼神竜は、「テキストを唱えた者の忠実なしもべとなる」という意味不明な効果があることが発覚。古代神官文字で書かれたテキストを読めない舞は、意味もなくラーをフィールドに出してしまい、逆にマリクにコントロールを奪われてしまいます。

絶体絶命のマリクのために用意されたかのような謎仕様のおかげでマリクの勝利。こんなんお互いが起動テキストを知ってたら、早く唱えた者勝ちみたいなくだらないバトルが始まりますよ。

この効果がなかったら余裕で舞の勝利でしたね。ラーの翼神竜の起動効果が初見殺しだっただけで、いまいちマリクの強さが伝わってこないデュエルだったと言えます。

バクラ戦:表マリクがバクラに余計な助言をしたおかげで勝利

お次はバトルシティの途中で行われた、裏マリク対バクラ。

バクラには表マリクの魂が取り憑いており、ラーの翼神竜の効果を知る彼がバクラに助言しながら戦いました。

一見デッキの内容を表マリクに知られている裏マリクが不利なようですが、裏マリクは人格交代したときにデッキを改造しています。逆にバクラこそ、一回戦の遊戯戦でマリクにデッキを見られていて、デッキ内容を知られています。

序盤は互角な戦いを繰り広げますが、表マリクがラーの翼神竜の封じ手をバクラに伝えます。それはラーの翼神竜を墓地に落とせば、特殊召喚されるラーのステータスは0であるため恐れることはないというものでした。

《出典:遊☆戯☆王》

その話を信じたバクラは、あえてラーの翼神竜をマリクの手札に加えさせた後、手札を捨てさせる《死なばもろとも》を発動。これでラーを封じ、かつバクラは墓地肥やしして一気にモンスターを大量召喚して優位に立ちます。

しかし実は、ラーには表マリクの知らない効果がたくさんあることが判明。むしろ裏マリクはラーを墓地に落として特殊召喚するという戦術を主としており、バクラのコンボが裏目にでるという結果になってしまいました。

特殊召喚されたラーの攻撃によりバクラの敗北。表マリクが余計な助言をしたせいでまた一人犠牲者が増えてしまいましたね。こいつこんなのばっかだな。

一応この戦いは裏マリクが普通に勝利した試合、ではあるのですが、表マリクが余計なことしなければバクラにも勝ち目がありそうだったのがもやっとするところ。舞のときと同じくラーの効果を知らない初見殺しが敗因でしたし、そもそも表マリクのせいですしね。

プレイングに疑問が残るところも。ラーの翼神竜を引きたくて、お互い手札が6枚になるようにドローできる魔法カード《天よりの宝札》を使うのですが、なんと手札が4枚もあるときに発動します。

そのため2枚しかドローできず、バクラは4枚もドロー。自らディスアドバンテージを作っていますね。もったいなさ過ぎる。

バトルロイヤル:城之内にしてやられて最下位

バトルシティ準決勝の対戦カードを決めるための、バトルロイヤル戦。遊戯、海馬、城之内、マリクの四人による四つ巴での戦いです。

大会の結果には影響しないデュエルですが、ラスボスのはずのマリクが最下位なのが笑えますね。

しかもマリクに止めを差したのは城之内。本来城之内がダメージを受けて敗退するはずのところを、《墓あらし》でマリクの《痛恨の呪術》を使い、自分のダメージをマリクに肩代わりさせてマリクのライフが0になりました。

《出典:遊☆戯☆王》

いやまあ、バトルシティの成績には関係のない戦いですよ? バトルロイヤルなので最下位だからって一概に4人の中で一番弱いということにはならないですよ?

でも、ラスボスのマリクが最下位というのはちょっと風格がなくなりますよねぇ。しかも城之内なんかに止め刺されちゃってるし、自分のカードを利用されて負けてるし……。マリクさんは真面目にやってなかったから仕方ないね。

城之内戦:闇のゲームじゃなかったら負けてた。闇のゲームでも負けかけてゲロ吐いた

バトルシティ準決勝の城之内戦。直前のバトルロイヤルが城之内のせいで最下位になったので、城之内に闇のゲームを味わわせてやろうとムキになっています。

下馬評では完全にマリクの圧勝だと思われており、事実城之内はマリクに大いに苦戦しました。それでも、城之内はマリクの策を何度も破り、ラーの翼神竜を出さざるを得ないところまで追い詰めます。

試合終盤、マリクはラーの翼神竜の効果で《ギルフォード・ザ・ライトニング》を焼き払い、闇のゲームでモンスターと繋がっている城之内の精神を燃やし尽くそうとしました。やめて!

《出典:遊☆戯☆王》

「城之内の魂が一筋の煙となって天に消えてゆくのが見える……」とご満悦なマリクでしたが、なんと城之内はラーの攻撃を耐えきります。お前は何を見てたんだマリク。

ラーの攻撃を耐えた城之内はモンスターを召喚し、マリクにダイレクトアタックを宣言するところで気絶してしまいます。それにより城之内が試合続行不能としてマリクの勝利となりました。

しかし闇のゲームじゃなければ、そのまま城之内がマリクを攻撃して城之内の勝利でした。最初は城之内が雑魚だと思って舐めプしていたからここまで追い詰められたのかもしれませんが、舐めプして負けそうになっているって十分恥ずかしいね。

しかも闇のゲームでも城之内がギリギリまで耐えちゃったもんだから、マリクも死ぬほど焦ってしまい、勝利後は城之内に負けかけたプレッシャーからかゲロを吐いています。

《出典:遊☆戯☆王》

城之内も準主人公みたいなものだし、これは城之内を褒めるべきでもあるのでしょう。でも遊戯との決勝前に負けかけてゲロ吐いてるとか、強そうなイメージがどんどん霧散していく……。

関連記事:【遊戯王】城之内がマリクに勝っていたらどうなっていたのか考えてみた

遊戯戦:普通に負ける

バトルシティ決勝戦での遊戯戦。普通に負けました。

まあ負けたと言っても、もちろん遊戯をギリギリまで追い詰めてはいます。しかし闇のゲームで表人格のマリクを人質に取るなど、姑息なこともやっていました。

舞戦のような戦術ミスもあります。魔法カード《左腕の代償》により、手札を全て捨ててデッキから魔法カード《死者蘇生》を回収。ラーの翼神竜を復活させて1ターンキルすることが目的でした。

しかし直後に《エクスチェンジ》を使われ、《死者蘇生》を遊戯に奪われてしまいます。手札を全て捨てているためディスアドバンテージとなっており、次のターンで《天よりの宝札》を引いたから良かったものの、そうでなければ大分きつかったことでしょう。

ただこの試合は、マリクのデッキコンセプト「不死」がきっちりと表れており、死者蘇生を何度も使い回していました。ラーの翼神竜の恐ろしさは十分伝わる試合になっているので、やっとマリクの強さが見れたかなと思います。

《出典:遊☆戯☆王》

この試合のみ唯一マリクが最初から本気で戦ったということなのでしょうかね。舞戦や城之内戦は油断していたからあんな無様だったのかと思えば、本来は結構強かったのかもしれません。

最終戦で強さを見せつけはしたものの、王国編のペガサスのような「どうやったら遊戯がこいつに勝てるんだ?」と読者が不安に思うような風格と強さは感じられませんでしたね。どちらかと言うとラーの翼神竜が強いのであって、マリク自身にそれほど強さを感じなかったなという感想。

ちなみにこの試合はむしろ遊戯の方こそ謎プレイングをかましました。ドローしたカードを確認もせずに魔法罠ゾーンにセットするという反則行為を犯しています。海馬とマリクから許されたおかげで反則負けになりませんでしたが、本来この時点で遊戯の負けでした。なにやってんだか……w

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まとめ

戦績は悪くなく、ラーの翼神竜は確かに強かったけれども、プレイングに問題点が多々あるマリク。舞に翻弄され、バトルロイヤルで最下位となり、城之内にも負けかけたあたりが、ラスボスとしての格を落とす要因でしたね。

個人的にプレイング面での強さは、「遊戯>海馬>バクラ>舞>マリク>>>城之内」って感じかな~って思ってます。マリクは神のカードの強さで大分盛っている気がしますね。プレイングなら舞の方が普通に強そうです。

ラスボスとしての風格は間違いなくペガサスに軍配が上がります。ペガサスの強い理由は千年眼と《トゥーン・ワールド》なので、せこいデュエリストであるのは間違いないのですが、遊戯以外に勝てる人がいなさそうなんですよね。マリクは他のキャラにも負けかけているのが残念だった。