【遊戯王】孔雀舞の香水戦術は明らかにイカサマなのに、なぜ遊戯は怒らないのか

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王国編で登場した女性デュエリスト、孔雀舞。

前大会準優勝者のダイナソー竜崎をあっさりと倒すほどの実力者ですが、確実に勝てる人物からスターチップを奪っていくしたたかさも持つデュエリスト。

王国では城之内、遊戯と対戦し敗北しますが、遊戯たちとは親睦を深めてお互いに仲間として見るようになります。バトルシティ編ではマリクの罰ゲームで昏睡状態になった舞を救うために、城之内がマリクを倒そうと必死になっていました。

遊戯たちにも仲間に見られ、正々堂々と戦うプライドの高いデュエリスト……みたいな感じで描かれていますが、王国編では香水戦術(アロマ・タクティクス)というイカサマ行為をしていたのに、あまり咎められていないのですよね。

舞の香水戦術はイカサマとして認識されていなかったのでしょうか?

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孔雀舞(くじゃくまい)とは

《出典:遊☆戯☆王》

舞は作中でも珍しい女性デュエリストで、他に女性デュエリストと言うとイシズくらいしか登場していません。

高飛車で傲慢なところがありますが、グループで仲良くしている遊戯たちをうらやましく感じ、遊戯たちと一緒にいたくて食料を恵んで一晩共に過ごすこともあるなど、繊細な一面もあります。

この日の夜にプレイヤーキラーに襲われてスターチップを全て取られてしまいますが、遊戯がプレイヤーキラーを倒して舞のスターチップを取り返します。遊戯たちとはこの縁からお互いに良きライバルとして認め合うことになりました。

また、城之内に敗北して以降、城之内の心の強さと男気に好意を抱き、城之内を真のデュエリストとして認めています。

使用するデッキは、《ハーピィ・レディ》を中心に据えたデッキ。原作では種族統一デッキを使うデュエリストは少なくありませんが、特定のモンスターやカテゴリを中心にするデッキを持つデュエリストは珍しいものでした。

デュエルの腕前は確かで、王国編ではスターチップを16個も集め、遊戯とのデュエルではギリギリまで追い詰めたほど。バトルシティでも決勝トーナメント進出を果たし、神のカードを持つマリクに対して善戦しました。

香水戦術(アロマ・タクティクス)とは

実力があり遊戯たちからも仲間として見られている舞ですが、王国編では香水戦術(アロマ・タクティクス)というイカサマを行っていました。

カードに別々の香水をつけて、香りをかぎ分けて何のカードか判別できるようにするというもの。戦術と銘打っていますが、実際はマーキング行為と呼ばれる完全なイカサマです。

《出典:遊☆戯☆王》

舞はこの香水戦術で手札を裏にして伏せておき、カードを確認せずに次々とカードを当てていくことで、相手を動揺させていました。香水を使ったトリックだと見抜いたのは遊戯と城之内だけでしたが、イカサマしていること自体は今までに対戦したデュエリストも分かっていたんですよね。

手札を見なくても中身が分かるというのは特に意味がないけれども、山札の次のカードが何のカードかも分かってしまうため、デュエルにおいてかなり有利なアドバンテージとなります。

実際、遊戯王のアプリゲーム『遊戯王デュエルリンクス』では、香水戦術がスキルとして存在しています。山札の上のカードが分かれば、それを利用した戦術を取ることができますし、カードによってはコンボに繋げることもできますから、現実でこれをやるのは普通に反則行為です……。

城之内に負けたことで、香水戦術に頼るプレイングをやめ、以降は正々堂々とデュエルしています。香水戦術がなくてもその強さは健在でした。

遊戯はイカサマが大嫌い

遊戯は正々堂々と戦うことを好むので、イカサマしてるプレイヤーに対しての当たりが厳しいです。

王国編では40枚のカードしか島に持ち込んではいけないのに、バンデット・キースが複数のデッキを持っていることを非難していました。

奇術師パンドラは《ブラック・マジシャン》を初期手札に持ってくるために、カードを傷つけてシャッフル時に自然と山札の上になるようにしていました。遊戯はそのイカサマを見抜き、カードを傷つけたことに怒りをあらわにしています。

舞の香水戦術も、カードに香水を塗ったくるのもなんか汚れそうだし、正々堂々と戦わない不正行為ですよね。現に、遊戯ははっきりと香水戦術を「イカサマ」と表現しています。

《出典:遊☆戯☆王》

その割には、舞に対しては甘いんですよね。香水戦術をやめたことを知るのは王国での準決勝のときなのですが、その前から舞とは正々堂々と戦うデュエリストとして認めている節があったし。

プレイヤーキラーから舞のスターチップを取り返した際、遊戯は「プレイヤーキラーに正々堂々と戦う俺たちの邪魔をさせない」と言っていました。言うほど正々堂々と戦っていたか?

《出典:遊☆戯☆王》

なぜ舞の香水戦術のことは、遊戯は何とも思っていないのでしょうか?

直接デュエルに影響していないから気にしてなさそう

舞の香水戦術は情報アドバンテージを得られるものの、それを利用した戦術を特に取っていません。

たとえば《星見獣ガリス》というモンスターは、手札から効果を発動してデッキの一番上のカードを墓地に落とし、そのカードがモンスターカードであれば、そのモンスターのレベル×200ポイントのダメージを相手に与えた上で、このカードを特殊召喚できます。

しかし墓地に送ったカードが魔法・罠カードであれば、このカードが破壊されるというデメリット付き。

香水戦術でこのカードを利用すれば、確実に山札の上がモンスターカードのときに効果を発動できるため、大きく有利になりますよね。

ただ舞はこういう類いのカードを使うことはなく、やったことは手札を確認せずにカードを出していただけです。まあ次にくるカードが何かわかるというメリットは享受しているものの、そこまで大きく有利にはなっていません。

相手を動揺させることが目的だったのであれば、そこまでずるいとは言えないですしね。少なくとも遊戯ならそんなに気にせずに対応できるだろうし。

実際、舞が強いのは香水戦術のおかげというわけではなく、きちんと実力で戦っています。遊戯にとって、舞の香水戦術はそこまで卑怯なイカサマだと思わなかったため、気にとめなかったのでしょう。

まとめ

舞の香水戦術はデュエルに直接影響を及ぼすほどのイカサマではなかったため、遊戯は気にしなかったのだと思います。

女性だから舞にだけは甘いという線もありそうですけど。香水戦術に全くメリットがないわけでもないんだし、もう少しイカサマを非難しても良かったと思うけどなあ。