【ドラゴンボール】4つの世界(時間軸)がどんな世界だったかを考察!

スポンサーリンク

ドラゴンボールの人造人間・セル編では、タイムマシンに乗って未来からトランクスがやってきます。

未来トランクスの世界では、悟空は心臓病で亡くなり、人造人間17号、18号によってトランクス以外のZ戦士は殺され、世界はほぼ壊滅状態に陥っていました。

それを未然に阻止するため、トランクスは悟空に心臓病の特効薬を渡して、人造人間のことを教えて修行してもらうように促します。

しかし後ほどトランクスによって語られますが、悟空が病気で死なずに未来を変えられたとしても、未来トランクスの世界には変化がありません。

悟空が生きている世界と、死んだ世界という、2つの時間軸ができるということなのです。要はパラレルワールドですね。

さてドラゴンボールではこのパラレルワールドが4つあることが示唆されています。これらの世界がそれぞれどんな世界だったかを考察してみましょう。

スポンサーリンク

最初の世界 “A”

まず最初の世界を “A” として考えます。

最初の世界では、当然ですがトランクスが未来からやってこないので、悟空が心臓病で死に、人造人間によって世界が壊滅状態に追い込まれます。

その後タイムマシンを作って、トランクスが二回過去にいきますね。一度目は悟空に特効薬を渡しに、二度目は悟空たちと一緒に人造人間と戦うためです。

そしてトランクスがまた未来に戻ってくるわけですが、この世界での人造人間17号たちをどう倒したかは明言されていません。

しかし本編で未来からやってきたセルが、「あちらの世界では17号たちがいなかった」と発言しており、だからこそトランクスを殺してタイムマシンで過去にきたとのことでした。

《出典:ドラゴンボール》

おそらくトランクスが過去に行ったときに、人造人間の設計図を手に入れ、ブルマが緊急停止コントローラーを作ったのだと思われます。本編でも作ってましたからね。

A世界でのトランクスは停止コントローラーにより人造人間を止めて破壊しましたが、セルの存在を知らず、実力的にもセルに劣るために殺されてしまったのでしょう。

その後セルはタイムマシンに乗って、本編の世界に行くことになります。

A世界はZ戦士たちが全員殺されてしまうという、一番悲惨な世界ということになりますね……。

セルが登場しない世界 “B”

4つの世界の内、唯一セルが登場しないのがB世界。

この世界は本編での言及が殆どありませんが、A世界での出来事を考えると、存在することがわかります。

A世界でのトランクスが訪れた過去というのが、このB世界です。

本編の世界と同じく、悟空は特効薬のお陰で助かります。そして人造人間と戦うことに。

ただこちらの世界において、人造人間19号、20号が登場していたかは不明。

19号と20号が存在するというのは、17号と18号がA世界よりも遙かに強くコントロールが効かない場合です。

未来からトランクスが来たことでなにがしか過去に影響を及ぼし、17号たちがA世界より強くなってしまった可能性はあります。

A世界と変化なければ、悟空たちが17号たちを倒せるでしょうし、本編と同じく強くなっている場合は、おそらくピッコロが神と融合して倒すのではないでしょうか。

もしくはコントロールの効かない17号たちであれば、和解するという手もありますけどね。本編での17号たちはそれほど悪人ではなかったですから。

この世界ではセルは登場しません。よってセルゲームは開催されず、未来トランクスが精神と時の部屋に入ることもありません。

もし入って修行していれば、A世界に帰った後にセルに殺されるはずがないので、唯一セルが登場しなかった世界だと考えられます。

とは言えこの世界でもセルが作られているはずなので、20年以上経ったあとにセルが生まれるかもしれませんが……。

《出典:ドラゴンボール》

ただその前に魔人ブウが出てきて地球崩壊してセルも死ぬんじゃないかな。人造人間の設計図を手に入れたときに施設を破壊されているかもしれないし。仮に生きていても悟空たちを倒せる力もないでしょう。

未来からセルが来る世界 “C”

別の世界(未来)からセルが来るC世界。

これがドラゴンボール本編の世界です。トランクスが特効薬を持ってきたお陰で悟空は助かり、その後未来からセルがやってきて、セルゲームが開催されます。

セルがやってくる未来というのが、A世界に該当します。C世界で作られていたセルは、トランクスとクリリンによって事前に破壊されました。

色々あったとはいえ、これが一番平和な世界なのかも? B世界もセルが現れずに誰も死なないルートのように思えますが、魔人ブウを阻止できる人がいるのか怪しい。

セルという強大な敵がいたからこそ、悟空たちは強くなれたと言えます。セルと戦わず魔人ブウ編を迎えたら、ダーブラすら倒せない可能性もありますからね。

トランクスがセルを倒す世界 “D”

残すは、原作35巻の最後に描かれた、未来トランクスが自分の時代に帰って人造人間17号と18号を瞬殺し、セルも返り討ちにするD世界。

トランクス以外のZ戦士は全滅し、世界もかなりめちゃくちゃにされてしまったので、悲惨な世界ではありますが、これからは平和が待っていそうです。

このトランクスはC世界に行ってセルと戦っており、その際に精神と時の部屋に入って格段に強くなりました。

元々D世界の17号たちよりもC世界の17号たちの方が遙かに強かったですが、そのC世界の17号でも歯が立たない第一形態セルと互角の強さを持つ16号でも歯が立たない第二形態セルでも歯が立たない強さへと成長。ちょっと何言ってるか分かんなくなってきた。

A世界のトランクスとの違いはそこですね。トランクス自身が人造人間を素で倒せる力を身に付けたために、その後に現れたセルも簡単に返り討ちにできました。

《出典:ドラゴンボール》

C世界での英雄と言えば悟空ですが、このD世界での英雄はトランクスと言っても過言ではないでしょう。それにこのトランクスがC世界へと来ていなければ、C世界も悲惨な世界になっていたわけですし。

ちなみにこの世界では魔人ブウが復活していませんが、17号たちが暴れた際に、魔人ブウが封印されたまま死んだか、バビディが死んだのかもしれませんね。

決してハッピーエンドにはなれなかった世界ですが、この世界では界王神とキビトがポタラで合体せずに済んだと思えば……うん、全然割に合ってないわ。

残る疑問

本編で示唆された世界はこの4つですが、ある疑問が生じます。

それは、C世界でピッコロと戦った際の、セルの発言。

《出典:ドラゴンボール》

「さらにフリーザとその父親が地球に来て、その細胞が手に入ったのは幸運だった。トランクスという小僧の細胞も入手してもよかったのだが、サイヤ人はもう充分だった……

この台詞は少々おかしいのです。

前述したように、このセルはA世界からやってきました。A世界は最初の世界なので、悟空が心臓病で死んでいます。

地球にフリーザ親子が来た際、本編ではトランクスがフリーザ親子を倒していますが、本当はあのとき悟空が倒すはずでした。

トランクスは悟空が地球に到着するのがまだ3時間もかかると思い、やむを得ず自分がフリーザたちを倒しましたが、トランクスが戦わなければ、本当は瞬間移動ですぐに地球に来て悟空が戦う予定だったのです。

つまり本来の世界ではフリーザとの戦いでトランクスは現れません。A世界では悟空がフリーザ親子を倒しているはず。

そもそもA世界で未来トランクスがやってきているのであれば、悟空が心臓病で死んでいるはずがない。トランクス、セルともに、前の世界では悟空が死んでいたと発言しているので、A世界で未来トランクスがきていないのは確実です。

ではセルの、「トランクスの細胞を入手しても良かったのだが~」という部分は、一体いつの話をしているのか。

話の流れといい、描かれているコマといい、どう見てもフリーザ戦でのトランクスのことを指しているようにしか思えませんが、それでは矛盾してしまいます。

無理矢理な解釈をするのであれば、「A世界でトランクスが生まれたけど、もうサイヤ人の細胞はいらねーからあいつの分はいいや」って意味だったのかも。話の流れに沿わなくなりますが。

まあ作者のうっかりって考えもできますが、メタ的考えを除けば一応これで矛盾はなくせますね。セルがピッコロに分かりにくい説明をしていることになってしまいますが……w

よくできたタイムパラレル

ちょっと疑問なところもあったけど、それでもタイムパラレルものとしてはかなり良くできていると思います。大きな矛盾点もないし。

しかしタイムマシンで過去にいくだけで、地球どころかあの世もこの世も含めて別の時間軸が生まれるというのは恐ろしいですね。

本編のC世界が正史みたいに思えてしまうけど、正史は最も悲惨なA世界なんですよね。うーむ、本編で描かれるのがC世界で良かった……。