個人サイトの文化が衰退してしまって寂しい

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こんにちは、九條です。

2000年前後からインターネットを活用していた人じゃないと伝わらない話かもしれないのですが。

かつて、個人がhtmlを打って自分のサイトを作り、インターネットに公開するというのが流行っていましたよね。

どのようなジャンルのサイトを作っていたかは人それぞれですが、創作サイトを公開するのが主流だったのかな。

小説や漫画、RPGツクールなどで作ったゲームを公開しているサイトがいっぱいありました。

多くのサイトはコンテンツとして日記も記載してましたし、掲示板を設置して訪問者と交流が取れるようにもなっていました。

今って、そういうサイトを全然見かけなくないですか? 昔は検索サイトからもよく引っ掛かっていたのですが、今はブログばかりで個人サイトなんてなかなか見かけないです。あっても、更新が止まった昔のサイトくらい。

個人サイトは2000年代がピークで、2010年代ではすっかり廃れてしまった文化だと感じています。

当時、色々な個人サイトを好んで閲覧し、自分でもサイトを作っていた身としては、すごく寂しいものです。

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個人サイトの役割

僕が作っていた個人サイトは、小説を公開するサイトです。

2つ作ったことがあって、2つめのサイトはプログラミングで開発したゲームも公開していましたが、どちらもメインコンテンツは小説。

FC2ホームページを使って、自分で作ったhtmlファイルを公開していました。それと連動して、エキサイトブログやFC2ブログもやっていて、日記と更新通知の役割を兼ねていましたね。

サイトを運営していたのは、創作物を公開する場としての活用というのももちろんあります。

でもそれだけじゃなくって、同じジャンルで活動している個人サイトや、訪問者たちと交流を取りたいという目的もありました。

「表現の発表」と「交流」が役割だったということですね。多くの個人サイトがそうだったんじゃないかなぁ。

衰退していった原因

2000年の後半頃からどんどん衰退していったイメージですが、原因としては個人サイトに替わるサービスが流行したからかと思われます。

表現の発表においては、小説であれば「小説家になろう」、漫画であれば「pixiv」など、投稿サイトの存在がその役割を果たすようになりました。

個人サイトよりもたくさんの作品を簡単に探せるのが、投稿サイトの強みです。

交流においては、SNSやTwitterの存在によって、個人サイトで交流を取る必要がなくなってしまったのだと思います。

昔はネット上のコミュニケーションは、掲示板の方が主流だった気がする。あとはサイトへのコメントとか。

それが今やTwitterなどで簡単に交流が取れるようになったので、わざわざ手間をかけて個人サイトを作る人が減ったのでしょうね。

でもあれはあれで好き

代替サービスが生まれたから、個人サイトの存在意義がなくなったのかと言えば、そういうわけでもないんです。

個人サイトはホームページとも呼ばれる通り、ネット上での自分の家なんです。

自分の好きなレイアウトで、自分だけのコンテンツを置ける場所。訪問者や他のサイト運営者を自宅に招いているイメージ。

それに対して投稿サイトは、学校とか遊園地とか、公の場所にみんなが集うという感じ。

後者の方がコンテンツを享受する上では確かに便利だけど、個人サイトは運営者の人柄も感じられて、一緒に遊んでいる感覚が好きだったな~。

このブログも個人サイトみたいなものですけど、最近のブログは扱いが大分違うと思います。運営者よりもコンテンツそのものをアピールする傾向が強いですよね。

読者もコンテンツを求めている人が多くて、「お前の話はいいから悩みを解消する結論だけ教えろ」って言う人もいます。

もちろんコンテンツ重視のブログも、悩みを解消する上ではありがたい存在です。でも運営者の個性を押し出した雑記ブログも、かつての個人サイトを彷彿とさせるので好き。

雑記ブログの需要が少ないのは、個人サイトが衰退したように、人よりもコンテンツを求める人が増えたからなのかもしれないですね。

最後に

個人サイトって、長続きしているサイトは珍しかったですよね。

1年もすれば、更新が停止されるか、しれっとサイトが消滅しているなんてことがザラでした。

そういう意味では、今のブログ界隈と一緒ですね。こちらも1年続く人の方が稀ってくらいですから。

かくいう僕も、最初の個人サイトは2年ほどで閉鎖したし、2つ目の方も2年くらいで絶賛失踪中。

閉鎖したサイトもローカルにはhtmlが残っているので見てみたんですが、相互リンクしていた個人サイトが根こそぎ閉鎖されていてショックでした……。いや、人のこと言えないんだけど。

でも彼らも、僕のようにまたサイトなりブログなりを作って活動しているのかもしれない。わざわざサイトを作るような人って、たとえ辞めてもまたやりたくなる性を持っているんですよね。

でも気に入っていたサイトやブログが閉鎖するというのは、やはり寂しく感じるもの。自分も次はそうならないようにしていきたいですね。