界王様が悟空に教えた技は二つ。界王拳と元気玉。
サイヤ人と戦った後、死んだピッコロたちも界王星に行き、界王様から修行を受けることになります。
しかし、作中で悟空以外に界王拳や元気玉を使ったキャラクターはおらず、元気玉に関してはピッコロたちに秘密にしていたようです。

《出典:ドラゴンボール》
界王拳は天津飯が知っていた通り、会得していたかはともかく存在を認知していたようですが、なぜ元気玉のことはピッコロたちに教えなかったのか考察します。
元気玉は善人にしか使えない?
アニメ劇場版にて、元気玉は悪の心を持つ者には使えないという設定が明かされました。
ただこれは劇場版における話であり、原作ではそのような設定は存在しません。
セルは悟空たちの細胞を基に作られているため悟空たちの技を使うことができ、「その気になれば元気玉も作れるだろう」と発言しています。
どう考えてもセルは悪の心を持っている人物だと思うので、原作では元気玉を作るのに善の心という条件は必要なかったのかもしれません。もしくはセルが勝手に言っているだけなので、実際は元気を集めてもうまく制御できない可能性はありますが。
仮に悪の心を持つ者に使えないのであれば、ピッコロはまず無理でしょう。天津飯、チャオズ、ヤムチャも善人寄りかもしれませんが、悟空ほど純真な心は持っていません。
悟空と違って元気玉を扱える心の持ち主ではないと判断したため、元気玉のことを教えるつもりがなかったというのはあり得ます。
悟空ほど信頼されていなかった
元気玉を教えても良いと思うほど、ピッコロたちが悟空ほど信頼されていなかったのではないかと思います。
元気玉は元気を集める範囲を広くするほど威力も非常に大きくなり、地球上の元気をほんのちょっとずつ分けてもらっただけでも地球を破壊できる威力になります。
ナメック星では複数の惑星から元気を分けてもらったことで、フリーザすら死にかける威力になりましたから、当時のピッコロたちからするとあまりに強すぎて危険な代物だったのだと思います。
実際、悟空に教えたときも界王様は口をすっぱくして元気玉の威力と危険性を説明し、「どうしようもなくなったときのみ一発だけ許す」と厳しい条件をだしていました。

《出典:ドラゴンボール》
悟空はきちんと言いつけを守り、むやみに元気玉を使う人ではないと思ったために教えたのかもしれません。
悟空が界王様と修行し始めてから40日ほど経ってから、界王拳と元気玉を習得させたいと考えていたため、その40日間で才能だけではなく人となりを見て判断したのでしょう。
対してピッコロたちはまだ到着から数日間しか経過していなかったし、その数日間であんまり信用できるとは思えなかったから教えなかったのではないかと思われます。
フリーザと戦わせたくなかったから
界王様はピッコロたちに修行を教える際、フリーザに戦いを挑まないことを条件としていました。
フリーザの怖さをよく知っている界王様は、絶対に手出ししてはいけない存在だと認識していたためです。ピッコロは承諾していましたが口先だけで、界王様も心の底まで信用していたかは定かではありません。
普通に修行しただけではフリーザに敵うほど強くなるはずありませんが、元気玉なら本来の戦闘力以上の強さを引き出せます。
元気玉を教えることでピッコロたちが調子に乗ってフリーザと戦いたがることを防ぎたかったのかもしれません。
そもそも修行日数が足りないのでは
界王様に教える気があったかどうかはともかく、そもそもフリーザ戦時点では元気玉を教えるほどの修行日数が足りなかったと思います。
悟空は158日もの間界王星で修行していたのに対して、ピッコロはわずか5日程度しか修行していません。
悟空のときより界王星到着時の戦闘力は高かったものの、そんな期間で元気玉を習得するには、あまりに修行日数が足りない気がします。その程度でフリーザを倒せる自信がついていたのが驚き。
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ヤムチャたちはもっと長い期間界王星にいましたが、まあ、ヤムチャたちですしね……。
あれほど強力な必殺技ですし、地球人のセンスでは習得できるようなものではなさそうです。
まとめ
一番可能性が高そうなのは、ピッコロたちが界王様に信用されていなかったから、ですかね。
あの時点ではピッコロたちはまだ星を簡単に壊せるほどの戦闘力ではないですし、元気玉の存在自体秘匿にしたかったのかもしれませんね。天津飯が界王拳のことを知っていたということは、界王拳は隠してはいなかったみたいですし。
《フリーザ編は21巻から!》