まったりぐったり

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【ドラゴンボール】悟空は7年間死んでいたことで人間の価値観を失ったように見える

 

セルとの戦いで命を落とした悟空は、ドラゴンボールですでに蘇ったことがあるため(ラディッツ戦で死んだとき)、同じ人を生き返らせることはできないという制約により生き返ることができませんでした。

 

悟空は今まで地球や宇宙を救ってきた功績により、あの世でも肉体を与えられて、界王様と一緒にあの世で暮らすことになります。

 

魔人ブウ編では、占いババによって1日だけ現世に戻ってきており、その後老界王神の命を代わりにもらうことで完全復活しました。

 

しかし7年間あの世で過ごしていたからか、悟空は人間としての価値観を失ったように見えるのです。

 

死後の世界を知った悟空

少し哲学的なお話になりますが、人が死を恐れるのは、死後どうなるのか分からないからというのがあると思います。

 

悟空はセル戦の前にも、ラディッツ戦で死亡したことで、約1年間あの世で死人として過ごしていました。

 

そのとき死後の世界を知ってしまったんですよね。天国では肉体を与えられて過ごしている死人もいることを知っているし、生前の記憶も維持している。界王様という知人もいるし。

 

なんなら死んでいなくても瞬間移動であの世にいけてしまいますからね。悟空にとって、あの世とこの世の境目が曖昧になってしまっていてもおかしくありません。

 

セル戦後もあの世で肉体を与えられて過ごせることになりましたし、それじゃあ生きているのも死んでいるのも大きな差はないですよね。

 

生への執着が消えている

悟空を生き返らせられないか悩んでいる悟飯たちに、悟空はあの世から界王様を通して、「生き返らせなくていい」と元気に告げました。

 

もちろんドラゴンボールで生き返ることができるならそうしたかったでしょうが、それが無理だという状況下では、仕方ないからいいやということなのでしょう。

 

ただ悟空からは全く悲壮感が感じられず、終始笑顔で話して別れを告げています。

 

《出典:ドラゴンボール》

 

悪い奴を引きつけているのは自分だとも思っており、自分がいない方が地球は平和ではないかという、自己犠牲の精神もありました。(襲来してきたサイヤ人や、人造人間に関してはたしかに悟空が原因ではあった)

 

生への執着が消えているように感じるのですよね。実際、現世に自由に行くことができないという点を除けば、現世にいるときと殆ど同じ生活を送れるわけですからね。死の感覚が麻痺してしまいそうです。

 

クリリンにまで死ぬことを勧めている

悟空は死んでいることで、歳を取ることもないし、当然ながら寿命もないのである意味不老不死のようなものです。

 

歳を取らないことをクリリンが羨ましがっていたのですが、そこで悟空が衝撃的な一言を放ちます。 

 

《出典:ドラゴンボール》

 

「まあな、クリリンも死んでみるか?」って……。

 

いや、そりゃ冗談なのは分かりますけど。分かるけど。なんだろうこの違和感。

 

かつてピッコロ大魔王編にて、クリリンはピッコロ大魔王の手下に殺されました。

 

そのとき悟空は、天下一武道会終了直後で疲労がピークに達しているにも関わらず、クリリンを殺された怒りで無謀にもその手下の後を追い、返り討ちにされて殺されかけています。

 

そして、誰もが印象に残っている、フリーザがクリリンを殺したシーン。

 

親友のクリリンを殺された悟空は、フリーザへの激しい怒りで超サイヤ人へと目覚めます。

 

《出典:ドラゴンボール》

 

そのときの悟空は作中でも最大級の怒りを放っていました。フリーザをあえてフルパワーにさせた上で完膚無きまでに倒すことに拘ったり、ナメック星が爆発して自分も死んでしまうのも気にせず、フリーザと決着をつけるためにナメック星に留まりました。

 

あの頃の悟空からは考えられないような発言なんですよね。冗談でもクリリンに死を勧めるというのは。

 

それは悟空の性格が悪いとか、キャラ崩壊しているとかではなく、悟空の生死に対する価値観が変わってしまったからなのだと思います。

 

クリリンが死んでも悟空のように肉体を与えられれば、あの世で一緒に過ごすことができますからね。現世に戻れないけど、それ以外に不都合はないし。

 

悟空にとって死は通過点みたいなものになってしまったのではないでしょうか。それはもう人間の価値観を失ったとも言えるでしょう。

 

大丈夫だ、ドラゴンボールで生きかえれる

ネットでは有名になっている悟空の迷言。

 

悟空が変わってしまったことがはっきりと分かるのは、やはりこれになるかな。

 

ブルマの家がある西の都が、魔人ブウに攻撃されてしまうと知ったブルマが、悟空に詰め寄るシーン。 

 

《出典:ドラゴンボール》

 

自分の親が殺されると必死になっているブルマに対し、いくら正論とはいえなんの動揺も苦渋もなく、淡々と返事している悟空が恐ろしい。

 

ピッコロは魔人ブウが地球人を殺すたび悔しそうにしているのに、悟空があまりにもドライすぎます。

 

生き返ることができるのであれば、死ぬことなんて大した問題じゃない……という考えになっていそうですね。

 

この頃の悟空からはあまり人間味を感じられず、むしろ神様のような視点で物事を見ているような気さえします。

 

どうして悟空はこうなった? 

もちろん悟空は地球や宇宙のために戦っているし(自分のためでもあるけど)、仲間が殺されて何も感じないわけではないです。決して人情を失ってしまったわけではありません。

 

ただ人間としての価値観を失っており、それより高い次元から物事を見るようになってしまったのだと思います。

 

まあ長い間死んでいたわけですからね。というより、前述の悟空の発言は殆ど死人のときのものです。

 

そもそも何度も自分や仲間が死ぬ経験を味わっており、ドラゴンボールで人が生き返っているところを見ていれば、感覚が狂ってきてもおかしくない。

 

いつも呑気で天然な悟空ですが、戦いの人生の中で少しばかり純粋な心が壊れてしまったのかもしれませんね……。そう考えると悲しい話だなあ。