【ドラゴンボール】魔人ブウ編初期の悟飯が俺TUEEEE系主人公の要素を見事に備えている

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セルとの戦いで悟空が命を落としたため、魔人ブウ編ではしばらく悟飯が代わりに主人公となりました。

16歳になった悟飯がハイスクールに通うお話から始まります。ピッコロ大魔王編以降のドラゴンボールには長いことなかった、ちょっとほのぼのとした展開。

悟飯は7年前にセルを倒しているほどの戦士なので、その気になれば太陽系すべてを吹き飛ばせるほどの強さを持っているでしょうが、ハイスクールでは目立つのを避けるため普通の地球人として過ごそうとします。

この『本当は俺すごいけど周囲には秘密』という、中二病の人にはクリティカルヒットしそうな展開は、まさに最近の俺TUEEEE系作品に通ずるものがありますね。

当時にもなかったわけじゃないだろうけど、それほどそういう展開が流行っていたわけではなかったでしょうから、流行りを先取りしたとも言えます。流石は鳥山明先生。

このハイスクール編での、俺TUEEEE系っぽい要素を洗い出してみましょう。

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金色の戦士、グレートサイヤマンという謎のヒーロー

《出典:ドラゴンボール》

悟飯は正体を隠して過ごしつつも、街中で強盗などを見つけたら、放っておけず自分で対処する性格です。

最初はハイスクールの人に正体をばれないようにするため、戦う時は超サイヤ人になっていました。

正体はばれていないものの、金色の戦士という謎のヒーローがいることが話題になり、服装でばれかねないため、ブルマに変身スーツを作ってもらいます。

スーツを着た状態ではグレートサイヤマンと名乗り、その服装のだささと実力によってこれはこれで有名となることに。

この二つの正体を隠しながら生活し、同級生には運動も戦闘もできなさそうな人と思われているが、ヒロインのビーデルにだけは怪しまれているというのがもう王道ですね。

悟飯は本当に強いからいいんですけど、悟飯のような設定が自分にもあると妄想してニヤニヤするのは中学生まででやめておきましょう。お兄さんとの約束だ。

すごいところが垣間見られる

俺TUEEEEに大事なことは、周りに驚愕される優越感です。

悟飯はひ弱な田舎者だと思われているものの、体育の授業のときにはそのすごさが垣間見られてしまいました。

8メートルくらいジャンプしたり、デッドボールを顔面で受け止めて平然としてたりなど、ちょっとあり得ないレベルのことをしれっとやって周囲が驚愕するっていうアレ。

悟飯が胸中で思った「まずいぞ、今のでもやりすぎちゃったのかな」は名言ですね。力を加減したつもりがそれでも俺すごすぎたわーっていう反応いいです、はい。

シャプナーという同級生が悟飯を見下していましたが、このタフさを見てボクシング部に勧誘するなど、嫌味なキャラが主人公を認めて仲良くなる展開もきちんと盛り込んでくれています。

天下一武道会でも普通に応援してくれてますしね。真ん中のこの人。

《出典:ドラゴンボール》

ヒロインに正体がばれる

正体を隠していましたが、うっかりヒロインのビーデルに正体がばれてしまいます。

飛んでいるところや拳銃を握りつぶすところを見られたため、超人的な強さを持っていることが知られてしまいました。

主人公とヒロインだけの秘密というところがまたニクい。完全に中二病歓喜の展開ですわ。

ヒロインに一目置かれることは俺TUEEEEでは必須要素。その点ビーデルは、やがて悟飯に恋心を持つようにもなるので、まさに理想のヒロインです。

《出典:ドラゴンボール》

みんなに正体がばれた後の展開が欲しかった

ほのぼのとしたハイスクール編も長くは続かず、天下一武道会ではバビディの暗躍で一気に緊迫とした話に戻ります。

悟飯はキビトに大衆の前で超サイヤ人になることを要求され、ピッコロにも後押しされることで、同級生が見ている中で超サイヤ人となりました。

ビーデルやシャプナーたちに金色の戦士であることもばれたので、悟飯は「学校はあきらめるか」と発言。正体を隠すのはこの時点でやめたのでしょう。

同級生が驚愕している様子はありましたが、残念なのはこの後魔人ブウとの戦いに発展していき、悟飯のハイスクール編が再び描かれることがなかったこと。

せっかく金色の戦士であることも露呈したんだし、それによってもっとちやほやされる展開が欲しかったんですけどね……。俺TUEEEE系としてはそこだけが消化不良感があるところです。

読者の需要的に、普段のバトルメインのドラゴンボールの方が人気だっただろうから、ハイスクール編のノリはさっさとやめてしまったんだと思います。

ちょっと時代を先取りしすぎたのかな。今この話がジャンプに載ってたらアンケート取れていたのかも……。

まあ俺TUEEEEはくどいと飽きるので、これくらいの短さでいつものドラゴンボールに戻ったのは正解だったかもしれませんね。良いスパイスになったんじゃないでしょうか。

《魔人ブウ編は36巻から!》